ビジネス書に対するモヤモヤの正体
ビジネス書って、なんか軽んじられているし、嫌われている。
そんな印象があるのはぼくだけじゃないと思う。
たぶんそれは、「根拠」が弱い分野を取り扱っているからだと思う。
マネジメントとか、金融とか、経済とか、マーケティングとか、リーダーシップとか。
中には学問になっていて、体系化されているものもあるけれど、
数学とか物理とかに比べると、どうしても根拠としては弱い。
「1+1=2」って示されるのと、
「成功した個人の経験」を示されるのと、どっちが信じられるか、という話である。
さらに言えば、根拠が弱いっていうことは「答えがない」ってことなのだと思う。
マネジメントとか、金融とか(略)の世界に、答えなんて出せないと思う。
あるのは「仮説」だけ。
で、タチの悪いビジネス書というのはそこに「答え」があるように見せてくる。
だから、「答え」のない世界で不安を抱える人々は飛びつくし、
そして「やっぱり答えなんかない」と自覚したときに、だまされた、という嫌な気持ちになる。
そういう意味で、(タチの悪い)ビジネス書は「答えがないのにあるように見せる」という「嘘」を抱えているのではないか。
だから、軽んじられるし、嫌われる。
役立つビジネス書も、あるんだけどね。