「想像力が足りない」という指摘に欠けているもの
「想像力が足りない」って言われると、
「えっ。そうかな…」と落ち込んでしまう。
素直な人ほど、自分に自信がない人ほど、そうなる傾向があると思う。
でもよくよく考えてみると、「想像力が足りない」って指摘はなんか、変じゃないか?
「想像力」ってなんなんだよ、って思う。
そんなに万能なものなの?って。
想像力があれば、どんな人の気持ちもわかるのだろうか?
想像力があれば、どんなことのなりゆきでも読めるのだろうか?
きっと、それは違うよね。
おじいさんと接する機会がなければ、おじいさんの気持ちはわからない。
赤ちゃんと接する機会がなければ、赤ちゃんの気持ちはわからない。
ビジネスの世界だって、はじめてやることなら、どうなるかなんてわかりっこない。
それは当たり前のことだ。
「経験」がなければ、想像力なんて発揮のしようがない。
そう考えれば、
想像力は「1」を「10」にする力なのだろう。
決して、「0」を「1」にする力じゃなくて、
「0」を「1」にするのは「経験」でしかないのだ。
だから「想像力が足りない」という指摘をする人は、
「経験」がなければ想像力を働かせることもできない、という視点が抜けているんじゃないかな。
もちろんね。「経験はあるけれど、想像力が足りていない」ってこともあると思うけど、よほど自己中心的な人でなければ、経験があれば想像も勝手についてくると思う。
だから、「想像力が足りない」と何かを言った風なことを言わないで、
「経験してこい」と言うのがホントなんじゃないかなあ。