かつ消えかつ結ブログ

日々、ポッと浮かんだ考え事を書く遊び場。哲学風味。

『熊が人を襲うとき』から読む熊対策

先日、熊に出会った記事を書き、「対策をしないと」と買った本がこれだ。

 

 

簡潔に言えば、失礼ながら読みにくいと感じるものの、役に立つ内容が存分に詰まった本だ。熊にいかにして襲われ、どのような対処が有効か。そもそも熊とはどういう動物か。

登山が趣味だったり、山菜採りで山に入ったりする人にとって、実は、熊は身近な存在らしい。では、どう熊対策をすればいいのか。その要点を、後から思い出せるように、記事に残しておきたい。

この本を読んで、私の考えた熊対策を以下に記す。


①そもそも、熊と会わないようにする
何といってもこれが重要だ。本によるとラジオはダメなようだが、熊鈴は効くらしい。しかしながら熊鈴はうるさい。他の登山者のひんしゅくを買うのもあるが、周囲の物音への注意が散漫にもなる。

私は登山道の様子を見つつ、手を打ち鳴らしたり、指笛を吹いてしのごうと思う。要は、人間の存在を知らせるわけだ。

・人があまり通っていない
・低木が茂っており、熊と至近距離で出会う可能性がある

こんな場所に差し掛かったら対策を実行する。


②熊と出会ってしまったら静的対応。ゆっくりと後ずさり、もしくは木と同化して熊を観察する
熊は積極的には襲ってこないとのこと。6月は繁殖期で気が立っているとか、子離れ前の「襲う訓練」だとか、襲われやすい時期はあるようだが、それは考えても仕方がないので無視する。こちらも山に登りたいときは登るし、①をやっても、運が悪ければ出会うだけだ。

このときに大事なのが、刺激しない、ということらしい。例えば急に動かない。中でも、背中を見せて一目散に逃げるのは最悪で、急に動いて熊を刺激するのと同時に、背中を見せると「弱い」と思われるので、追いかけられる確率がグーンと上がるようだ。熊の走りはウサイン・ボルトの1.5倍は速く、とてもじゃないが、走りでは勝てない。

ではどうするか。熊の目は横移動には強いが、縦移動には弱いらしい。そこで、熊を見つつ、ゆっくりと後ずさりする。各自治体も推奨する定番の方法だ。

もう一つは、木と同化する方法が紹介されていた。老マタギに聞いた方法、とのことで何やら信ぴょう性がある。この方法は、木に隠れて動かないというもの。動かなければ、熊は見失うらしいことが書いてあった。ただし、隠れるとはいっても顔は出して熊を観察すること。


③熊が襲ってきても、静的対応。死んだふりをして首を守る
熊に襲われても、死にまで至るケースは少ないようだ。著者によると、ここ100年で熊に襲われた事案は約2000件。そのうち、死亡事故は50~100件程度とのこと。100件としても2000分の100だから「5%」ということになる。

「死」につながることなので、少ないか多いかは判断できないが、「変なことをしなければ死ぬ確率は低く抑えられる」ことは確からしい。

これも各自治体が推奨する方法だが、うつぶせになって寝っ転がり、首を手で守って、地面で腹を、ザックで背を守る。これが有効なようだ。

熊は獲物の首にかみついて殺す習性がある。このとき、①爪、②噛むという順で攻撃するらしいが、人間の場合は①で致命傷になる。だから、とにかく首を守ること。これに尽きる。