かつ消えかつ結ブログ

日々、ポッと浮かんだ考え事を書く遊び場。哲学風味。

YouTuberから考える 広告収益モデルとコンテンツ

YouTuberという「仕事」がある。
何やら儲かっているらしい。

けれど、ぼくは見ていない。
なぜなら「内容が薄い」から。

この原因はなんだろう、と考えたところ、結局は「広告」という収益モデルだと自然とそうなっていくのだろう、という結論に達した。


広告による収益モデルは、特にマス社会の成立以降に拡大していった。

パッと思いつくところでは「大衆雑誌」、「テレビ」。

そして「Google(インターネット)」。

Googleは広告収益モデルをより純粋な形にして、「無料のコンテンツ」を一般的にした。

 

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さて、ここから「広告収益モデル」と「コンテンツ」の関係を考えていきたい。

広告収益モデルにとって、優先順位とは何か。
そしてコンテンツはどのような位置づけにあるのか。

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①メーカー等からの広告収益をゲットする
広告収益モデルにとっては、当然ながら、これが最優先事項である。
これを軸に考えていく。

②そのためには、「たくさんの人が集まる場所」が必要
広告収益を増やすには、「たくさんの人」が集まる場所を作らなければいけない。
なぜなら広告は、多くの人に見てもらうためのものだから。

③そのためには、「たくさんの無料コンテンツ」が有効
たくさんの人が集まるには、「無料」ってことが大事。テレビがなぜこれほど多くの人に見られているのか。それは無料だからだ。
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当たり前の話にはなるけれど、コンテンツの優先順位は低い。
3番目にようやく出てくる程度である。

端的に言えば、「人を集めることができれば、コンテンツはなんでもいい」。
それが広告収益モデルにおける、コンテンツの位置づけだ。


さてさて、ここまではGoogle側の思惑である。
YouTuberなどのコンテンツ提供者側の思惑も考えてみる。

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①ライバルが多い……困った
無料で参入できるので、それゆえにライバルは必然的に多くなる。提供者側としては、自分が目立つための方策を考えるようになる

②目にとまることを最優先し、「あおり」の技術が発達する
まずは誰かの目にとまらなければ、何もはじまらない。その結果、「あおり」の技術が発達していく。YouTubeの動画サムネイルを見てもわかるし、Google検索の検索結果(アフィリエイトによる発達)を見てもわかる。

③内容を印象付けるため、刺激の強いコンテンツになる
見てもらったうえで、印象に残さなければリピーターにはならないし、存在感を示せない。そのためには「刺激の強いコンテンツ」が非常に強い。ジャンルは、エロ、グロ、バイオレンスに収束する。
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ここまで見れば、「YouTuberの動画はなぜ内容が薄いのか」という疑問の答えが見えてくる。

つまり、「内容の濃い薄い」という軸では考えておらず、
「刺激の強い薄い」という軸でしか考えていないからだ

そもそも価値基準が違ったのである。

・広告収益モデルにおけるコンテンツは「刺激の強い薄い」に集約する

こんな仮説が成り立つのでは、と思いますがどうでしょう?