かつ消えかつ結ブログ

日々、ポッと浮かんだ考え事を書く遊び場。哲学風味。

雨の生成過程に見る、人間の独占的成長のしくみ

雲には同程度の大きさの雨粒が存在しているものの、それらが集まる「きっかけ」がなければ、大きな雨粒にはならないらしい。

そして、そのきっかけとは何かというと、

・雨粒を構成する物質(海塩粒子)の差
・水と氷の、飽和水蒸気圧の差

にあるようだ。

このような「雨粒が独占的成長を遂げるきっかけ」は、人間の独占的成長にも当てはまるんじゃないか、と思ってこの記事を書いてみる。

 

まずは、雨粒を構成する物質について。

これは海塩粒子という、水を集めやすい性質を持つ物質が核となることで、別の物質を核とするものより独占的に大きく成長しやすい、ということのようだ。

そして他よりも大きく成長した雨粒は、重くなって動くスピードが上がる。スピードが上がるとほかの小さい物質にたくさん衝突し、その結果、ますます大きくなっていく。

こういうしくみらしい。

 

これを人間に置き換えてみる。

一つは「核の性質」の問題。

これは経験上わかるけれど、海塩粒子が他の水を集めやすい性質を持っているように、人気を得やすい性質を持っている人もいる。

要は持って生まれた才能の問題だ。

こういう人は、成長しやすい(?)のかもしれないけれど、他の人が努力で何とかできるとも思えない。それはそういうこと、としておこう。

 

もう一つは「スピード」の問題。

スピードが上がれば衝突回数が増えて、その都度大きくなっていく。

これは一般的に言われる「質か量か」で言うと「量」にあたるだろう。

成果を出している人たちを見ると、ほとんど100%といっていいほど「思考の量」だったり「行動の量」が突出している。

大きな雨粒になるためにはスピードが必要、というのは、人間が大きく成長するにも「量」が必要だ、ということと共通している。

 

次に、「水と氷の、飽和水蒸気圧の差」について考えたい。

この仕組みはやたらと難しいのだけど、水(液体)と氷(固体)はそれぞれ、飽和水蒸気圧に若干のズレがあることが原因らしい。

そして、飽和水蒸気圧が水に対して飽和していないが、氷に対しては飽和している、という状況だと、雨粒(氷)が独占的に成長しやすいとのこと。

 

ここには2つのポイントがある。

 

一つは「強み」の問題。

水と氷の違いは液体か固体か、ということになるが、それぞれ異なった特徴を持ち、優劣は付けられない。

ただ、固体は例えば「固い」であったり、「飽和水蒸気圧が高い」という特徴を持つ。これの部分では、液体である水には負けない。

 

それに関連して「環境」の問題がある。

自分の強みでもって勝てる環境に身を置くこと。

それが、「水と氷の、飽和水蒸気圧の差」による雨粒の成長過程から読み取れるのではないか。